runner


さぁ、走ろう!っかな…
 

 ランニングは単調なスポーツですから、始めるきっかけなんてのはけっこう、皆さん、いいかげんなものです。トップクラスのアスリートといわれるランナーですら、始めるきっかけは「クラスの中で、けっこう速かったから」とかいう程度のものです。ですから、運動不足、健康やダイエットのためとかいう目的から、一念発起、ランニングを始めてみようと思うのも決して不順な動機とはいえません。ランニングは走るのが好きな人、得意な人だけのものではないのです。

 だいたい、子供の頃から走るのが大好き!だったなんて人はめったにいません。陸上選手だって、そんなに好きで走ってるわけじゃないんです。小学生の頃、冬にになると、持久走だの、マラソンだのって、寒い中、耳ちぎれそうになりながら、ハァハァ・ゼィゼィ…ってやりましたでしょ。誰もが共有するツラい想い出ですけど、そういうの好きでした? まぁ、こういうので、ちょっとイケるかなって思った子供たちが中学生になって陸上部に入って、日本のマラソン界の底辺を支えていたりするんですけど。

 ところが、ひどい目に会って、こりゃダメだと思ったはずだった子供たちまでが、しかも大人になってから、本格的にやってみようかなんて思い直しちゃうところがランニングの面白さ、奥の深さ、人間の学習能力のいい加減さかもしれません。

 まぁ、どのようなプロセスがあったにせよ、「ランニング、やってみようかな」なんて思っちゃって、このサイトのこのコーナーまで辿り着いた皆さん、歓迎いたします。でも、張り切り過ぎてオーバーヒートしないよう注意してください。健康やらなんやらで始めることの多いランニングですが、多くの人はいつのまにか速くなりたいと考えるようになっちゃいます。「ホリャ、はよ、秘密の特訓教えろヨ」なんてあせらないでくださいね。当面、若葉マークを付けて走っていただく皆さんのキーワードは「安全・快適・継続」です。なんだ、そんなことかと思っちゃうところが初心者の初心者たる所以です。ナメたらいかんですね。これから少しづづ、この難しさを実感していくことになると思います。ほんでもって、最終的に、皆さんが、安全に、快適に、ランニングを継続できるようになった時が"初心者"からの卒業です。


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シューズが先か?走るのが先か?
 
 「ランニングは簡単に始められる。道具もいらないのでお金もかからない」健康のために何かしなきゃいけないっていうんで、とりあえずジョギングかなんかを選ぶ人の多くはそう思うようです。もちろん、本当はそうではないことはすぐわかりますが…。とにかくやってみないとわかりませんから、準備は後回しにして、どんなもんだか、とりあえず走ってみる。試してみることは必要です。まず、カッコから入るのを信条としている人もいるでしょうけど、まずはトレーニングウェアでもウェットスーツでもなんでもあるものを着て、運動靴でもテニスシューズでもなんでもあるものを履いて走ってみる。ほんの少しでいいですから、「まぁ、これならいけるだろう」と思えるかどうか試してみることです。ただし、これは"とりあえず"ですから、いけるだろうと思った後もこのままではいけません。着る物は後回しでも、履く物、シューズはできるだけはやく段取りをつける必要があります。

 ランニング用のシューズがあることを知らない方もいらっしゃるかもしれません。また、実際に見てみると、その値段の高さに驚かれることでしょう。「私はそんなに速く走るわけではないから、そういうのはいらないんじゃないですか…?」って言う人もいます。しかし、ランニングシューズは速く走るためだけの道具ではありません。特に、市民ランナーの方にとっては故障の予防といった安全の確保のために、ちゃんとしたシューズを履く必要性があります。故障云々については、ここではふれませんが、プロ野球やJリーグの選手同様、ランナーも故障します。市民ランナーも初心者でも、そんなに張り切り過ぎてなくても油断するとやっぱり故障します。故障してやめちゃう人もいます。まぁ、普通に歩いてたってころんでケガすることだってあるわけですから、そんなにビクビクすることもありませんが、足を守る安全対策として、しっかりとしたシューズを履くということは基本となります。



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ランニングシューズを選ぼう!

 それじゃあ、ランニングシューズを買おう!と…。で、どこで買うんでしょうかね。靴屋サンでしょうか。確かに靴屋サンでも、それ風の運動靴のようなものはたくさん扱っています。値段も手頃ですし、まぁ、こんなモンでいいかなと思うのも無理ないのですが、前節で述べた通り、シューズは安全を保つためのものですから、機能重視という観点からは、そこらへんの運動靴ではちょっと役不足です。「たいして走るわけじゃないから…」じゃなくて、たいして走れないのだから、しっかりとした専用シューズが必要なのです。

 近頃は全国どこへ行っても主要都市には必ずといっていいほどランニング専門店があります。また、町のスポーツショップや運動具店の品揃えもグ〜ンと良くなり、店員サンもサッカーとか野球のように、ランニングに詳しい人も増えてきました。そういうちゃんとした所へ行って相談するのが何よりです。初心者、ましてやこれから走ろうなんて人が、そういう所へ顔を出すのはちょっと勇気が必要そうですが、誰でも初めは初心者。臆せずズケズケ店内へどうぞ。

 一口にランニングシューズといっても、多くのメーカーが、いろいろな用途別に様々なタイプのものを販売しています。ズラリと並ぶラインナップの前では初心者でなくても、オイオイ、どれが一番いいんだよ…。てことになるのが普通で、よほどの知識と経験がないと自分では選べません。ですから遠慮ななく店員サンに相談してください。この際に、別に恥ずかしいことではありませんから、初心者であることを必ず告げてくださいね。ちゃんとそれなりのものをいくつか見繕ってくれるはずです。こういうショップにとって、初心者というのは新規顧客と同じですから、普通、大事にしてくれます。わからないことは何でも聞いちゃってください。隣で物知り顔のベテランランナー風の人がフンってな顔してても完全に無視してください。

 それではここで、ランニングシューズ選びの基礎知識をいくつかご伝授します。まず、第一に、デザインやカラーは二の次、三の次ということ。中学生なんかがシューズを選んでいるのを見ると大概はこのへんばかりにこだわっているようですが、なんと言ってもシューズは用途と機能です。その用途ですが、はっきりとした区分や定義があるわけではありませんが、おおまかには、「レースやトレーニングにおいて速く走るためのモノ」と、「ゆっくりでも安全に快適に走るためのモノ」に大別されます。前者はマラソンシューズ等と呼ばれ、比較的薄く、軽く出来ています。後者はジョギングシューズ、トレーニングシューズ等と呼ばれ、厚手で重ために出来ています。

 較べてみると、薄くて軽い方がなんだか快適に走れるんじゃないかとツイ思っちゃうんですが、ここが要注意。こういうのは、少しでも速く走るために軽量化されているわけでから、足を地面に叩きつける時の衝撃に対するクッションなんてのはそれ程、重視されていません。こういうのを履く人は、そんな衝撃にも十分堪えられる強靭な筋力を持っているのが当たり前、ということが前提になっているわけです。ですから初心者の方はそういうのに手を出し、足を突っ込んではいけません。グンとガマンして厚手でガッシリ型の方へ目を向けて下さい。

 メーカーやモデルによってのクセというか、特徴みたいなものも確かにあります。しかし、そういうのは何が良くて、何が悪いかという問題ではありません。ここからが難しいところなんですが、自分の足との相性というものが歴然と存在します。これは足の形(幅の広さ・甲の高さ等々)や走り方(着地の位置や重心の移動等々)によるもので、当然千差万別です。多くの人がオススメのシューズが自分にもピッタリかというとそうとは限らないのがツライところです。ですから、シューズというのは、実際に履いてみて、走ってみないとわからない、ということですね。無責任なように聞こえるかもしれませんが、こうやっていろいろ使ってみて経験を積んでいくことがとっても重要です。まぁ、そうはいっても、各メーカーとも開発にはモノスゴイ力をいれていますから、多少、合わなくても大ハズレというのはほとんどありませんからご心配なく。

 最後に、ランニングシューズには寿命があります。特にクッション性には十分注意してください。安いものではありませんから惜しむ気持ちはわかりますが、安全のためには早め早めに見切りをつけることも大切です。

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どこで走るのか。コースの設定
 
 さあ、シューズはOK。いよいよなんですが、いったいどこで走ればいいのでしょうか。車道や特別に立ち入り禁止でもない限り、どこそこを走ってはいけない、ということはそうはないので、基本的にはどこを走ってもいいのですが、やはり初めてですと考えちゃいますよね。さあて、どこで走ろうか、と思案するにあたってはいくつかの選定のためのポイントがあります。

1)人に見られたくないという気恥ずかしさがあるか、ないか。
2)多少のトラブルがあっても家に帰ってくることができるかどうか。
3)景色が変わらないとダメか。同じ所をグルグル回るのは大丈夫か。
4)十分安全を確保できる所か。

 1)については、恥ずかしい、人に見られたくない、知ってる人に会ったらどうしよう…って思うのは初心者でなくてもありがちです。なんと言っても家を出る瞬間がスリリングです。ランニングを始めたことをご近所に知られるだけでも恥ずかしいが、もし、結局続かなかった、なんてことが回覧版のように知れ渡ったらもっととんでもなく恥ずかしい…。そう考えるのも無理ないことです。まぁ、ここんとこは辛抱するか、うまいことごまかすかして切り抜けるしかありません。犬の散歩に託けて自分が走ってるという人もいます。時間が取れないということで、早朝とか深夜に走っている人というのもたくさんいますが、実は人知れず走りたいというのが本当のところなのかも知れません。では、できるだけ人に会わないようにするにはどうしたらいいかというと、人のいない所を走るしかないですね。人気の少ない公園をグルグル回るのも手です。マジで時間帯も問題になってきます。

 2)については、よく、行けるところまで行ってみよう!というチャレンジ派の人がいるのですが、ホントに行けるところまで行くと帰ってこれないという物理的な事象を忘れてはいけません。また、行って帰ってくる往復コースを設定するのも同様で、ランナー的ガス欠(バテてお腹がすいてもう走れないという状態)がいつ襲ってくるかわからない初期には、あまりオススメできません。往復コースは、これくらいの距離ならよほど突発的なアクシデントでもない限り絶対大丈夫という段階になってからの方が良いでしょう。この点においては出発点(自宅や職場)を中心としてグルッと回る周回コースが良いですね。コース上のどこでアクシデントがあっても歩いて十分帰ってこれるよう設定することがポイントです。

 3)については、タイプが分かれるところです。景色が変わらないとダメ派は上記の周回コースが良いでしょう。別にそんなことはない派は、出発点近くの公園かどこかまで行って、そこでグルグル回っているのが安全上は一番です。

 4)については主に交通事情・防犯上の問題です。交通事情を考えれば人気の少ない所、防犯上の問題を考えれば人気の多い所を選ばなければならないのが難しいところです。誰もいないところで身体的にトラブルがあって倒れてしまうってのも怖いですからね。
 走るのは屋外、と決まっているものでもありません。スポーツクラブのトレッドミルで走るのもアリです。安全確保という意味では初心者向けかもしれません。

 さぁ、これらの項目を総合的に考えた上で、あなたの街の立地条件を加味し、オリジナルコースを策定してみてください。確かに完璧なコースなんていうのはめったに見つかりません。しかし、そこそこいいコースっていうのはけっこうどこにでもあるものです。初心者から一歩一歩前進して行く過程ではコース選びも徐々に上手になっていくものです。あなたがこのコーナーから卒業するまでにいくつのマイ・コースができあがっているか楽しみですね。


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ランニングは競走じゃない。ゆっくり走のススメ
 

 お次ぎは「どのように走るのか」という問題です。―「どのようにって…一生懸命走るんでしょ…。」― 一生懸命走ってはいけないというわけではありませんが、一生懸命って、毎日毎日、来る日も来る日も、ハァハァ、ゼィゼィってやるんですか…?、そんなの堪えられますか…? 「イヤ、健康のためなら…」「イヤ、少しでも速くなりたいから…」「イヤ、ホノルルマラソンに出るって決めたから…」その心意気は敬服しますが、いづれの目的の場合も、ガムシャラにハァハァ、ゼィゼィやってるだけでは残念ながらその目標を達成することはできません。走ることの基本は「ゆっくり」から始めるということです。

 もちろん、それは基本ということですから、行く行くは速く走ること、ハァハァ、ゼィゼィする必要も出てきます。しかし、若葉マークが貼り付いている今の時期はとにかく基本に忠実に、ゆっくり走ることです。実際、ゆっくり走ることで有酸素能力がどうしてこうして…って理論的な根拠もあって、毎日ハァハァ、ゼィゼィなんてのはオリンピック選手だってやってないんですけど、そういことよりもなによりも、初心者はまず、ランニングを継続するということが重要なことになります。そのためには日々のランニングが苦痛であったり、憂鬱であったり、プレッシャーがあってはいけません。まぁ、始めから楽しいと感じるのは難しいかもしれませんが、この程度ならなんてことないやって感じで、普通にできること、習慣づけること、できれば生活の一部にしちゃうことが大切です。歯を食いしばってガンバル必要なんか全然無いんですね。

 確かに街中を走ってると市民ランナーの方に物凄い勢いで追い抜かれることがあります。綿密なトレーニング計画の中で、たまたまそういう強い練習をする日だったというのならいいのですが、どうもその人はいつ見てもそんな感じだな…てこともあります。あぁ、故障しなければいいな、そのうちに走るのイヤになっちゃうんじゃないかな…なんて余計な心配しちゃいます。なんか、とんでもない勘違いをしていて、速く走る方が遅く走る方よりもエライんだと思い込んでいる人もいますね。「どけー!」なんて大声出しちゃって。(「オメーみてーなトーシロ、抜き返して突き放すなんか、簡単なんだよアホ。」とか思いながらもゆっくり走り続ける私です。)確かにいろいろな局面でゆっくり走っている方が譲るということはあります。しかし、それはマナーとか心遣いとかの領域で、速く走る方の権利ではありません。歩行者に対する配慮も同じことですね。初心者の方、行く末、そういう心無いランナーにならないよう、それこそ初心を忘れないでください。

 それでは「ゆっくり」というのはどのくらいなのでしょうか。はい、ゆっくりに限度はありません。お好きなようにゆっくり走ってください。繰り返しますが、ハァハァ、ゼィゼィやる必要は全く無いのです。せいぜい、心地よくハッ・ハッ・ハッ・ハッとやるくらいでしょうか。普通に会話ができる程度でも全然OKです。オイオイこれじゃ、歩いてんのと変わらんぞ、というのもOK。歩いている人に抜かれてもOK。足踏みの練習ですか?って聞かれてもOK…かな。

 ものごとはなんでも「腹八分」とか「中庸」とかいうのが良しとされています。がむしゃらに一生懸命やるだけでは長続きするものではありません。ランニング継続と上達の極意も実はそういうところにあるのかもしれません。


 

 


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毎日走る必要はありません。週間プラン

 
ランニングを始めたものの、結局継続できずにリタイアしてしまうことも多々あります。如何ともし難い事情があることもあるでしょうが、大概は、身体が持たないとか、やる気が無くなってきたとか、心身の疲労とも言える状況が大きな要因であるような気がします。

 ここで言う"心身の疲労"というのは非常にあいまいで、範囲が広いのですが、その原因は、許容限度を越えて走り過ぎているという一要因に尽きると思います。健康とかダイエットとかで、走りたくもないのに大決心をして走り始めた方も大勢いらっしゃると思いますが、走ることに対して、心身ともにストレスを感じていては、とても続くものではありません。「走りたいけど、日に日に身体の疲労感が増してくる。」「初めはそうでもなかったけど、ここのところ走ることがプレッシャーで、義務的に走っている。」こういうのは走り過ぎ症候群の典型的な症状の例です。また、走り過ぎ症候群には、まったく逆の症例もあります。走りたくて仕方ない、走らずにはいられない。走らないと落ち着かない、イライラするといった、いわゆるランニング中毒といわれる症状です。

 ランニングの許容限度、適性範囲がどれくらいかというのは人によって違いますから、一概には言えませんが、安定して継続していくためには、いかに生活の中に、自然に浸透させていくのかということを考えてください。ご飯や睡眠、おやつやお昼寝、お風呂にトイレ…。そんな中にタイミングやバランス良く、自然にランニングが入り込んで行くのが理想です。疲れ切ってるとか、プレッシャーを感じるとか、残業で遅くなって深夜になっても走らないと気がすまないとかいうのは明らかに不自然ですよね。もっと、おおらかに、自然に、気楽に走ってもいいんです。ついでにいうと、気楽に走っていいんだから、走らなくてもいいんです。

 一般に、許容限度を越えてしまうというのは、1日という単位の中で、いつ走るのか、どのくらい走るのかを考えていることから始まります。走り過ぎてるなら減らせばいい、ってことで、1日分の走る距離を短くするのも一手ですが、ちょっと発想を変えて1週間単位で考えてみてはどうでしょう。だいたいにおいて初心者のランニングには、どういうわけか謎の伝説が生まれます。即ち、「ランニングは毎日欠かさず、同じコースを全力で走らなければ効果がない。」という何の根拠もない伝説が。既にお気付きのように、このコーナーでは、意識的にこの伝説を少しづつ切り崩していくことにもポイントをおいています。ですから、皆さん、ここでルールを少し曲げて取り組んでみてはいかがでしょう。

 新ルール1 走る日と、走らない日があっていい。

 新ルール2 少なめに走る日と、多めに走る日があっていい。

 新ルール3 ルール1・2に基づいて週のトレーニング計画を作るが、体調や気分・事情によっていつでも変更してもいい。

 新ルール4 ランニングに対して疲労感・虚脱感・イライラ等を感じるときは週のトレーニング計画を見直さなければならない。

 次の項では、トレーニングプランの策定について解説しますが、皆さん、ご自分の計画には必ずこの新ルールを取り入れることを忘れないでくださいね。

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どのくらい走るのか。 トレーニングプラン
 
 さて、このあたりまでくると、ランニングがどのような運動なのかということが、いい加減なりに漠然と見えてきたのではないかと思います。よし、じゃあ、トレーニングプランとかいう、ランニングの計画ってのを作って実行してみよう…と思っていただければ幸いです。これまでに、ゆっくり走りなさいとか、走り過ぎてはいけませんとか、コースをよく考えてね、とか、いろいろ言ってきました。じゃあ、どうすればいいんだ、具体的に教えてくれよってんで、ここで、「トレーニングプランの例」なんてのを出すと、皆さん大変喜ばれるわけです。でも、みなさん、それを鵜呑みにしてはいけません。ああ、そうかって、そっくりそのまま実行したり、ほんのちょっとアレンジしただけだったり、私にはムリだわって諦めちゃったりとか、そういうためにこれはあるのではありません。ご要望におこたえして計画例は出しますヨ。出しますけど、ちゃんと解説を読んで、理解してくださいね。ここでお出しするものは、良いトレーニングのお手本とは違います。どのような考え方・検討を重ねると、どういうものができてくるのかという例ですから、皆さんに留意していただきたいのは「考え方・検討の仕方」の方です。そういう角度から、次の例をご覧ください。


トレーニングプランの例1
 
 (月) Aコース1周:2Km
 (火)
 Bコース1周:3Km
 (水) お休み
 (木) 公園20分走
 (金) お休みまたはウォーキング
 (土) Aコース+Bコース:5Km
 (日) お休み 

 

 一見、バランスが取れていて、とても良い計画に見えますね。まぁ、実際、結構、いいんじゃないかと思いますけど、問題は、その裏側の事情の方です。まず、走る日と走らない日があるのは心身両面の疲労を取り除くためです。お休みの取り方も個人差によっていろいろあります。1日置きでもいいし、3・4日まとめて走ったら、2・3日まとめて休むのもいいし、1日走って2日休む、仕事の都合で火・金だけ走る…。諸事情を鑑み、工夫してみることですね。また、金曜日の「または〜」というのは、体調に応じて、無理にお休みしなくてもいいけど、走り過ぎてもなんだから…ていう程度のモノです。このへんは本当に臨機応変ですね。まぁ、ここまで見ても既に、計画例などというものが、それだけでは如何に役に立たないかということがおわかりいただけたのではないかと思います。

 次ぎに、内容を見ていきますが、この場合、オリジナルのマイコースを、自宅を中心としたAコース(2Km)と、ちょっと遠回りのBコース(3Km)、それに近所のこじんまりとした公園を想定しています。この段階でのランニングは、距離を目安としても(距離走)、時間を目安としても(時間走)どちらでも全くかまいません。安全が確保できる状況であれば目安だけしっかりしていればOKです。距離にしろ、時間にしろ、多めの日と少な目の日とメリハリがあるのは、一つには気分の問題、もう一つには疲労の処理の問題とからです。

 また、週末には、ちょっと多めに走り込む日を設けてみました。遥か遠い将来にでもフルマラソン兆戦とかいう目標がある場合は、週1回程度、レベルに応じた長い距離を走った方がいいと思います。毎日、一定の距離/時間走るのがいけないというわけではありませんが、後々、レベルアップした後のトレーニングを考えると、慣習的にメリハリをつけた方がいいかもしれません。ここであげた例の距離や時間は言うまでもなく、一つの例ですから、何の根拠も制限もありません。自分の経験を重ねることによって適正なところを見つけてください。いいですね、トレーニング例なんてのはこの程度のものですから絶対に惑わされないでください。


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カッコから入るわけじゃなくても、ウェアは重要
 

 とりあえず、シューズだけ用意して始めたランニング。着る物なんかどうでもいいと思っていたけど、そろそろ、この世界も結構ファッショナブルなんだなってことにお気付きでしょう。特に近年、市民ランナーの皆さんがお召しになっているウェア類のカラフルなこと、ハデハデなことといったら驚くばかりです。メーカーさんの戦略もあるのでしょうが、やっぱりそういった需要があるからこそなんでしょうね。

 さて、シューズ選びでもそうでしたが、ウェア類もカラーやデザインは二の次、三の次。まずはなんと言っても機能です。何と何が必要なのかといってもそれぞれのランニングライフによって、その必要度が違いますので一概には言えませんけど、時間をかけてゆっくり揃えていってくださいね。

 その機能ですが、数あるウェア類に求められる機能とは、ズバリ、保温性・通気性・軽量性・機動性(動きやすさ)があります。つまり、寒い時には保温性のあるモノを、暑い時には通気性のあるモノを着て、速く走るためには薄くて軽く、動きやすいモノを着て走るということです。テレビでマラソン中継なんか見ていると、冬場に多少雨なんかが降っていても、選手の皆さんの多くはランニングシャツ・ランニングパンツなんかで出場していますでしょ。寒くないのかなァ…なんて余計な心配したりしますが。実際、寒くないわけではないですけど、あれは、保温性よりも軽量性・機動性を重視しているわけですね。薄くて暖かいウェアがあればいいですけど、さすがにそうもいきません。一方、街中を走る市民ランナーの皆さんがそういう時期に着て走っているのは、トレーニングウェアとかウィンドブレーカーとか、少々重くても保温性重視のモノになります。レースでも長袖シャツやタイツ着用というお姿も珍しくありません。このへんは無理なく自分に合った形で、っていうのはしっかり定着している感じです。

 ちょっとランニングショップなんか覗いて見ると、昨今のウェア類のラインナップてのはモノスゴイですね。とにかく種類が豊富です。素材と厚みと丈の長さとデザインが違うんですから、もう全部違います。ほとんど分類不能状態になってますね。もう幅が広すぎて、基本が基本じゃなくなってきている感じもしますが、そうも言ってられませんので、右の画像を参考にしてみてください。もちろん、こうでなくっちゃいけない、なんてわけではありません。
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ランニングは自分が基準
 
 「マイ・ペース」という言葉は、今や世の中の様々な場面で使われるようになりましたが、もともとは、長距離走の中で、他人のペースに惑わされず、自分のペースを守ることをいいます。ランニングは元来、一人で十分楽しめるものなのですが、タイムやら距離やら何かと数字が出てきちゃう中で、自分自身の評価が妙にはっきりできてしまい、取り組む姿勢自体が、ついオーバーペースになりがちです。ランナーの会話は「ベストタイムはいくつなのか」「月にどのくらい走っているのか」「今日は何Km走るのか」てな感じが多いのですが、どうも日本人の中流意識と横並び意識、それに学校教育と社会構造の中で培われてきた競争意識などから、人並み以上の水準で走りたいという気持ちを強くすることが多いように思われます。向上心を持つことは大変けっこうで、これなしにこういう単純な運動はなかなか続かないのですが、それと意地やツッパリとは違います。

 ものごとにチャレンジする時に「同じ人間なんだからできないはずはない」というのはよく聞く意気込みで、人間の可能性の無限性を示します。しかし、それは最終的に到達する目標の設定であって、そのプロセスにおける様々な取り組みには無理は禁物です。ランニングを始める時点での、あるいは常にその時点での、体力や諸機能の水準は、年齢や性別、運動歴、はては体質によって全く異なります。ランニングにおいては、何をするにおいても、その水準に応じた適切な方法や適度な質・量がありますので、つまらない競争意識や単純な横並び意識は意味がないだけでなく危険ですらあります。仏様の心で、自我を捨て…なんてことは言いませんけど、悪い意味で「なにクソッ」なんて思っちゃった時には「マイペース、マイペース」と自分を諌めてください。

 昨今、巷では「マイ・ペース」という言葉が、協調性の無さ・自分勝手という意味合いも含めて使われるようになりました。ランナーの中にも、ランニングを優先するあまり、社会的にマイペースである人が増えてきているような気がします。それどころかランニングの世界の中でさえも不道徳・マナー違反が問われています。一ランナーであること、そしてその前に一社会人であるという自覚をしっかり認識していきたいものです。

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やめちゃうのはなぜ?

 
数百万人ともいわれる国内のランニンング人口から考えると、おそらく、毎日毎日、新しく走り始める人と、走るのをやめてしまう人とが次々に入れ代わっているのでしょうね。ランニング界の新陳代謝です。世界制覇を目論む私達としては、一人でも多くの方に新規に参入していただき、リタイアされる方を最小限に食止めたいものです。誰が考えたのか知りませんが、市民ランナーの世界には「走歴××年」というキャリアを示す言葉があります。始めの頃は何だそりゃ?とか思ってましたけど、確かに、年齢と走歴、それにベストタイムを伺うと、その方のだいたいのランニングの変遷がイメージできるもので、今では便利に使っています。このコーナーに興味を覚え、しかもここまで読んでいただいた熱心な初心者の皆さんには、ぜひとも末永くランニングライフを楽しんでいただきたいものです。

 さて、それでは、ランニングをリタイアしてしまう、主な原因は何なのか、考えてみましょう。とりあえずは自分の意思で、よし、やろうと決めたことなのに、なぜ、止めちゃうのか。ここでは、その傾向と対策を考えてみたいと思います。備えあれば憂い無し。

@故障
 故障はなんといってもリタイア要因のランキングNO.1です。故障してリタイアするというのは短絡的な言い方で、正確には、―(1)故障してしまったという精神的なショック。自分はランニングに向いていなんだと思い込む。(2)故障が完治せず、諦めてしまう。―のどちらかの場合が大部分だと思います。

 (1)については、スポーツや運動に故障はつきもの、故障は誰でもするんだ、くらいに考えた方がいいですね。故障する人がランニングに向いていないわけではありません。ただ、これは故障なんかしてもヘッチャラとか、仕方ないとかいう意味じゃありません。故障は確かにつきものですけど、必ずどこかに原因があります。そういうのを少しづつ修正しながら、しっかり走れるようになりましょうねってことです。

 (2)については、確かに場合によっては根気がいりますね。ただ、初心者レベルの故障では、それほど深刻で複雑な症状であることはあまりありません。考えられるのは、素人療法でちゃんとした処置をしていないこと。あるいは、治りかけに走り始めてはぶり返すのを繰り返している、ということが考えられます。故障―スポーツ傷害というのは普通の感覚からすると、ちょっと変わってますから、いい加減な判断や治療をしない方がいいですね。それと、腰を据えて治すこと。故障は段階的に治っていきます。その途中で、ちょっといい気にないって、つい走り過ぎてしまうというのはベテランランナーや競技者でもあることですから十分な注意が必要です。


Aストレス
 ストレス解消のために走り始めた方も少なくないと思いますが、今度は走ることにストレスを感じるというのはどういうことでしょう。ランニングのストレスには、走ることによる運動性の疲労―身体的なストレス―と、走ることがつらい、いやだと感じる精神的なストレスとがありますが、どちらもおおざっぱには走り過ぎているということが考えられます。特に走り始めの心身ともにフレッシュな時期に頑張り過ぎちゃうと、ちょっと疲れがきた頃が要注意です。なまじ向上心があると、トレーニングを落とすことが、なにか後退しているかのような気がしてしまいます。疲れているのに、頑張り続けななればならない、という状態がストレス突入の第一歩です。そのうち慣れる。ここを切り抜ければ速くなれる。と思って我慢しているうちに心身ともに、あるいはどちらかがボロボロになっていくのが最悪パターンです。対策は簡単で、始めから、常時、無理をしない、ということに限ります。
 ただ、問題は、どれくらいが無理と無理じゃないところの境界かということですね。誰でも1日、2日くらいはけっこう頑張れる、頑張っても平気に決まっているんです。平気だから無理じゃないと思うんですけど、そんなのはずうっとは続けられません。大まかな目安ですが、1週間の練習計画の中で、「その週の疲労はその週に処理する」ことを目標にバランスを考えていくといいと思います。

B効果
 走るのが好きで好きでたまらないという極めて少数派の方を除いて、多くの方は何か別の目的でランニングを始められたと思います。その思惑通りに事が進まない、効果がないためにやめちゃおうと…ランニングでなくてもありがちなことですね。そもそも何を期待していたのか。そして、それをどのくらいの期間で達成しようと思っていたのか。このへんの目論みが問題です。

 健康とかダイエットとかの効果を求めるには、時間がかかります。詳しいメカニズムはここでは避けますが、即効性はありません。特にダイエット対策の場合、いろいろやったけど続かなかったというタイプの方、多いと思います。そういう方で、ちょっと走ってすぐやめちゃうケースというのはムチャクチャ多いですね。「走ってみたけどヤセなかった」とか言って。でも、それは、ヤセるまで走らなかっただけです。性格もあるのでしょうけど根気よく取り組んで欲しいですね。

 


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走る友達、何人できるかな。
 
 登山やハイキングでは、知らない人でもすれ違いざまに「こんにちわ」って挨拶する習慣がありますよね。ランニングも同じような習慣が根付きつつあります。まぁ、いろいろな人がいますから、大声で挨拶してくる人、会釈だけの人、知らない振りする人、無視する人…。十人十色ですけど、やられたらやり返す、じゃなかった、先方が挨拶してきたら、気持ち良くお返事するくらいの心の準備は滞りなく。

 何の世界でもそうですけど、様々な想いや経験、感動や充実感等々、あの人もきっと、そういうのをいっぱい共有しているに違いないそういう仲間意識とかいうのは必ずありますね。そもそもランニングは、一人でこっそり始め、できるだけ周りの人にそのことを知られたくないという人が多いのですが、その反動なのかどうか、同族の結束力は妙に硬いようです。

 いつの頃からか、走る仲間を"走友"などというようになり、今では全国に数多くの走友会があります。ちゃんとした走友会でなくても、数人の走る仲間のグループとかも無数にあるでしょうから、孤立無援で全く一人でやっているという方は、むしろ少ないかもしれません。一人でいつでも好きなようにできる、というのがランニングの魅力の一つでもあるのですが、まぁ、そう肩肘張っても仕方ないので、お友達がいたっていいな、ぐらいで輪を広げてみてはどうでしょうか。

 仲間をつくることのメリットは幾つかあります。まず第一に、いろいろな決まり事や約束事の中で、ランニングに規則性が出てきます。いろいろな局面で、ひょっこり顔を出してくる妥協。規則性、習慣性に対するこの大敵に立ち向かうのは、ある種の強制力がイチバンです。強制ってたって、そんなおおげさなものではありません。ただ、○曜日はどこそこに集合、とか、○時から○時の間は、AさんとBさんが走っているはずだ、とか、そんなもんですね。それに乗っかるだけの話なんですが、けっこう動機付けとしては強力な手段です。

 確かに1人だから気楽、団体行動はいろいろ制約がある、というのも一理ありますが、そこんとこはウマくやりくりして、両方のメリットをいただいちゃった方がおトクです。

 

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レベルアップの諸注意はコレ。

 さて、かなり慎重なプランで走り始め、走り続けてきた初心者の皆さん、中級者と呼ばれるのは、まだ先にしても、初心者なりに次ぎのステップをもくろむ方々もいらっしゃるでしょう。もっと速くなりたい、もっとヤセたい、もっと楽しく走りたい…。どのようなものでも向上心を持ち、前向きにレベルアップに取り組むことは良いことですね。

 さて、レベルアップといっても、単純には、ただ走っているだけですから、走る距離や回数を増やして行く、ということになります。単純にいうと、そうなのですが、ただ、やみくもにバシバシ増やしていっても故障するだけですから注意が必要です。だいたいですね、走る量を増やすこと自体はそんなに大変なことではありません。決してできないことではないのです。ただ、増やしたことによる心身の負担(疲労)は、どうかというと、ちょっとわかりませんね。大丈夫かも知れないし、大丈夫じゃないかも知れない。ここんとこがレベルアップの見極めです。

 現在の皆さんのランニングは腹八分、つまり80%の力で行っているとします。(それ以上はガンバリ過ぎ。もう何度もお勉強しましたね)自分の80%で、どのくらい走れるのかは自分で見極めなければなりません。1日5Kmかも知れないし、10Kmかもしれません。仮に80%で5Kmだとして、6Km、7Km走ることはできるわけです。85%、90%で頑張ればイイわけですから。多少、ランニングに慣れてきて、欲が出てくると、こういう風にトレーニング量を増やしちゃうんですね。

 本当に慣れてくる、正確にいうと、身体が適応してくると、同じ距離を同じスピードで走っても、負担度が低くなってきます。5Kmを80%で走っていたのが、同じようにやっていたのに75%、70%でイケちゃうようになる。そうすれば80%で6Km、7KmもOKになってきます。こうなって初めてレベルアップの時が訪れます。スピードも同じことです。これまでは、出来得る限りゆっくり走ることをオススメしていましたが、ちょこっと、1ランクだけ上の速さで行っても大丈夫だなって感覚(ゆとり)が出てきたらチャレンジしてみてください。

 レベルアップで気をつけなければならないのは、1回当たりの走り方よりも、むしろトレーニングプランの方です。よし、レベルアップしようと意気込み、1ランク上のプランを策定する。いや、策定したつもりになっている。ところが実際には2〜3ランクもアップしていたことに気付いていなかった…ってことが非常に多いですね。どうしてそういうことになっちゃうかというと、1日当たりのレベルアップは十分消化できる範囲内であったが、1週間、あるいは数週間単位でみるとそうではなかったということが第一です。週に4回、5Km走っていたのを7Kmに増やす。1日2Kmのアップはそれ程の負担じゃないけど週8Kmの増加はキツかった…ってことがあります。まぁ、このヘンは個人差がありますから、とにかく自分の身体に相談してください。脳ミソがどんなに走れ走れ!って命令しても、身体の言い分もゆっくり聞いてあげないといけません。

 次の例は前出のトレーニングプランのレベルアップ版です。上のは、一律バージョンアップ型。下のはメリハリをつけて、3歩進んで2歩下がる型です。一律バージョンアップが悪いわけでは決してありませんが、そこは経験の乏しい若葉マーク初心者ランナーさんですから、やっぱりメリハリつけた方が無難かな…て気はしますね。週単位でも、例えば2週間、新スケジュールでやったら、1週間は元に戻す、とかいったようなメリハリは重要です。大きな波で見て、頑張るところと、ちょっと休むところをつくる。こういうことは、どこまで限りなく強くなっても普遍的な基本ですから、お忘れなく!

 基本といえば、トレーニングの基本中の基本に漸進性の原則というのがあります。少しづつ進む、だんたんと増やして行く、ということですね。なんだ、当たり前だろって思ってもなかなかできないところが基本の基本たる所以です。アセる、オゴる、欲張る、ことでこの原則が守られず、結果がでないことは一流の選手にもよくあることですので注意が必要です。

 

 (月) Bコース1周:3Km
 (火)
 Aコース2周:4Km
 (水) お休みまたはウォーキング
 (木) 公園30分走
 (金) ウォーキングまたは軽いジョグ
 (土) A+A+Bコース:7Km
 (日) お休みまたはウォーキング


 
 (月) Aコース2周:4Km
 (火)
 お休み
 (水) Aコース1周:2Km
 (木) 公園15分走
 (金) お休みまたはウォーキング
 (土) A+B+Bコース:8Km
 (日) お休み


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さぁ、レースにも出てみちゃいましょう。
 

 さて、そろそろ、レースにでも出てみちゃいましょうかね。「まだまだ、そんな!…」なんてビックリするほどのこともありません。ただのレースなんですから。現在、国内では大から小まで、年間に数千ものレースが行われているといわれています。その規模もレベルも様々ですが、初心者どころか、健康で、安全に留意し、走り切れる自信のある方なら、どなたでもどうぞ。てな大会も山ほどあります。まぁ、レースというと、どんな大会でも最初にイメージするのは「競走」ですよね。みんな、ヒーヒーいいながら、一歩でも速く、一秒でも速くゴールに辿り着くための凌ぎ合い。それがレースだァ!…なんてことは全然ありません。確かにどんなレースも先頭の方は、それなりにやってますけど、大部分は自分自身との戦いか、参加すること、完走することに意義を見出している方々がほとんどです。

 実際、レースに出場する意義というのも人によってそれぞれだと思います。なんのためにレースに出るんだ、出てどうするんだって聞かれても答えは千差万別です。

 ◆Q どうしてレースに出場するの?

 ◆A     ・競技指向 優勝、入賞狙い。
         
自己記録への挑戦。
         
自分自身との肉体的・精神的な闘い
         大勢の人と走るのが楽しい。お祭り騒ぎが好き。
         
いろいろな所へ行って、風景を楽しみながら走る。
         
仲間といろいろな大会を巡り渡るのが楽しみ。
         
ちゃんと健康に走れる自分を確認する。
         
フルマラソン完走のためのステップ。
         
どれくらい走れるのか力試し。
         
完走後の達成感、充実感がたまらない。

 まぁ、キリないですね。なんでもありです。レースに出るのにたいした理由は必要ないということです。ですから「絶対にレースに出ない」理由なんてのもないんじゃないかと思います。そんなに深刻なポリシーなんか必要ないということですね。そこにレースがあるから出る、それでいいんです。                  


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初めてのレース 完全ガイド
 
 さぁて、じゃぁ、レースにでてみようかなってたって、普通、どうしたらイイか全然わかりませんよね。そういうわけで、ここでは、初めてレースに出てみちゃおうと思ってしまった人のための、手取り足取り徹底ガイドをご提供します。


◆情報の入手 
 おそらく全国ほとんどの市区町村では年に1度くらい自治体関連のなんとかマラソン大会みたいなものをやっていると思います。こういうのは、やたらそこらへんにポスターが貼ってあったり、広報誌に出てたりとかで、とっつきやすいですね。地元のシロートさん達がけっこうノリだけでたくさん出場したりするので初めての人でも勢いで参加しやすいという部分はあると思います。ただ、こういったチャンスは年に一度か二度くらいでしょうから、タイミングの難しさもあります。はじめからわかっていれば、「○月の○○マラソン」ということで目標を立てて、長期的に取り組むこともできますね。

 どこで、どういうレースがあるのか知りたい場合のオススメは雑誌「ランナーズ」の大会予定一覧。随時、全国のレース情報が満載されていて便利です。こんなにあるのかってビックリしますよ。

◆レースの選定
 全国的には山ほどあるレースですが、いざ、どれにしようかというと、さすがに何でもイイというわけにはいきませんから意外に選択の余地は狭まります。それでは、どうやって選ぶのか、いくつかポイントを考えてみましょう。

1.期日
 都合は大丈夫か。申し込みは間に合うか。準備期間は十分か。

2.場所
 交通機関(経路)、時間の検討。慣れないうちは自家用車の使用や宿泊は避ける。スタート時刻も見落とさないように。

3.  種目
 レースの距離の検討。意気込みすぎて、チャレンジ的な距離を選ばないこと。普段走っている程度の距離が一番。

4.  制限
 年齢・性別・陸連登録・居住地による参加制限がないか。
 

◆参加要項の入手
 参加する大会が決まったら、参加要項を取り寄せます。基本的な方法は、要項が欲しい旨を書き添えて、返信用切手を同封して大会主催者宛て郵送します。

◆参加申し込み
 
参加要項には大抵、参加申込書が添付されています。要項をよく読み、所定の手続きを取ってください。ポイントは、参加料の納付です。昨今は郵便振替などが多くなっていますが、現金封筒で申込書と共に送付することなどがあります。それから締切日を厳守すること。期日は必着なのか、消印有効なのか間違いのないよう注意してください。きっちりとした決まり事があるのですから、勝手なことはしないように。

 参加申込書に対しては、多くの場合、受付票等が送付されてきます。これは、確かに申込書を受け付けたという確認であるとともに、大会当日に選手の受付をしてナンバーカードを受け取る際に必要です。大切に保管しておいてください。

◆レースに必要なモノ
 
最低限のモノを列挙します。
 ・レース用シューズ、ユニフォーム
 ・トレーニングウェア
 ・Tシャツ(ウォーミングアップ用とレース後の着替え用)
 ・雨具:傘、帽子、ウィンドブレーカー
 ・保険証、緊急連絡先を明記したもの
 ・タオル
 ・受付票
 ・ビニールシート等(場所取り用)

◆前日・当日の心構え 
 
前日は、不安な気持ちを押さえ、絶対に練習し過ぎないように注意してください。期末テストではありませんから一夜漬けは百害あって一利無しです。
 スタート時刻の5時間前くらいが起床時刻の目安です。もちろん十分な睡眠を取ってください。緊張や興奮で眠れないということは一流選手でもよくあることですから、あまり気にしないことです。横になっているだけでも身体はある程度休めていますので大丈夫です。

 現地には2時間くらい前に到着できるよう準備してください。天候や気温によってウェア類の選択も若干違ってきますので、少し気が回るとBetterです。
 食事の内容については、栄養学的にお話をしているとキリがないので、この段階ではとりあえず、難しいことはパスすることにしましょう。量も含めて、普段通りの食事をするってことで理解してください。あえていえば、消化のイイものを、ってくらいです。ゲンをかついで、"カツ"を食べる、とかいうのはしない方がいいですね。栄養食品とかドリンクとか、カステラとかケーキとかも、自由にやって構いません。ただし、あれもこれもってやってると知らない間に食べ過ぎてしまい、いい結果を招きません。なんですか、こういうのは食べれば食べるほどイイんじゃないかという錯覚を起こしやすいのですが、絶対にそんなことはありませんのでホドホドに。

 ちなみに最後の食事(大抵は当日の朝食)はスタート3時間前くらいが目安ですが、消化の度合いや腹具合の感覚で個人差があります。経験の積み重ねが必要な要素の一つですね。

◆現地到着
 無事、現地に到着した後やることは何でしょうね。はい、まず受付を済ませてください。受付票を提示して、プログラムやナンバーカード、参加賞等を受け取ります。次ぎは場所取りです。スタート時刻までの待機場所を確保します。体育館の中でもグランドの中でも芝生の上でも、お好きな所をどーぞ。ただし、天候の変化と着替えがポイントです。それからスタート地点とトイレの場所も確認しておきましょう。

 大会プログラムには必ず注意事項が載っています。普通、不必要なことは出ていませんので、全部読んでおきましょう。特に、種目によってスタート時刻や場所が違ったりするのを間違える人がけっこういますので要注意です。

◆ウォーミングアップ
 「ウォーミングアップ」(略して「アップ」)とは、ムチャクチャおおざっぱに言うと、準備運動です。本当は、常日頃のランニングにもアップは必要なのですが、時間の問題と、初期の負荷の低い段階では、簡単な体操、ストレッチング程度でも大丈夫でしょう。でも、レースの時は、最初から(それなりに)けっこうなスピードでいくこともあるでしょうから、ちゃんとアップもしておきましょう。

 スタート1時間位前から、周りの人が動き始めて、そこらへんをゆっくり走り始めると思います。なんだがグルグル回ったり、体操はじめちゃったり…? これがアップです。十分アップができていないと、ケガをしたり、いい結果が出にくいこともあるので注意が必要ですが、デビューレースやひよっこランナーの皆さんは、それほど慎重になりすぎる必要もないと思います。ポイントはケガせんように、軽〜く準備しときましょ。てな感じですね。少し汗ばむ程度のゆっくりのジョッグをして、足首やふくらはぎを中心に軽い体操かストレッチング、それくらいでいきましょう。アップ不足のケガも用心しなければなりませんが、やり過ぎて疲れてしまっても仕方ありません。

 よく見かけるのは、ナンバーカードを付けたままアップをしていたり、ボーと突っ立ている人です。軽めのアップといえども、ほんのり汗をかけば、その後は冷えます。「アップが終わってからレースウェアに着替える」というのが基本です。アップ用のTシャツもいりますね。また、この時間に最終トイレを済ませます。場所は確認済みですね。ただし、参加者数と設置トイレの関係によっては長蛇の列で15〜20分待ち、なんてこともありますので用心してお早めに。

◆スタート
 スタート地点には遅くても10分位前には到着しておきましょう。付き添いの人がいなければ、すぐに走り出せるレースウェア仕様になっていないといけません。ただ、天候や気温に注意してくださいね。

 スタートは大勢の人でごった返します。本当のスタートラインから後ろの方まで、ずうっと長くなっていて、なんだか前の方へ行かないとソンする気分になっちゃいます。申告タイム制で、自称速い人が前の方からスタートできるシステムになっているところが多いと思いますが、まぁ、初心者の方は余計なことしない方がいいですね。全体的にはお祭り気分でも、勝負にこだわっている人、少しでも自己ベストを更新したいと躍起になっている人は当然、前の方に終結します。スタートの号砲と同時に、凌ぎ合い、ドツキ合いが物凄いですよ。格闘技並みです。転んじゃう人が出てくることもあります。レース出場に慣れるまでは適当なポジションから、ゆっくり発車した方がよいでしょう。

◆レース
 周りの雰囲気や高揚感から、初めはどうしてもオーバーペースになりがち。そして、そのことに気づかながちです。「何だか夢中でバァーって行ったら、すぐにバテちゃって…」てのは本当によくあるパターンですね。こういうことがあるから種目(レース距離)は慎重に選ばなければイケないわけです。まぁ、長い目で見れば、1度や2度はこういう失敗も経験しておいた方がいいかも知れませんけど…。

 あらかじめ、目標タイムとか考えて、途中で確認しながら走るのも重要なことですが、それはあくまでも頭の中で考えたこと。予定通りでないからといって急激にペースを上げるようなことは避けた方が賢明です。

 最初はラクで、だんだんキツくなってくるのは当たり前。ラクな時に余裕をコカない、キツい時にクジケない。これが原則です。参加者が多ければ多いほど、数人から数十人程の集団が幾つもできるはずですから、ほどよいペースの集団にもぐりこんでおとなしくしている("連れてってもらう"と言います)というのも常套手段です。
 途中に給水所が設置してあれば、しっかり水分を補補給してください。水分は、口から入れて、実際に吸収するまでに多少、時間がかかります。「あぁ、ノドが渇いた…」と感じてからではちょっと遅いかなってのがあります。特に気温が高い時には早め早めの補給が必要です。

◆フィニッシュ
 さて、待望のフィニッシュ(昔でいうところのゴールのこと)ですが、ここまで意識がしっかりしていればたいしたモンです。少なくても足はヘロヘロ、心臓バクバク、汗びっしょり、ていうような状態にはなっているでしょうけど、まさにこの一瞬の感動のためにガンバッテきたんですから、華々しく笑顔でフィニッシュしましょう。

◆撤収!
 レースが終わり、達成感とともにヤレヤレ気分でお帰りの準備ですが、ウォーミングアップ同様、整理運動的な意味合いでのクーリングダウン(略してダウン)も忘れずに。これも軽いジョッグとストレッチング程度で大丈夫だと思います。やるべきことはやったという後のダウンは、どうしても疎かになりがちですが、翌日以降の疲労感が違いますのでぜひ取り組んでください。ダウンを済ませ、しっかり着替えをすれば、おしまいなのですが、大会によっては当日中に結果が掲示されたり、記録証が交付されるところが多くなっていますので、こちらもお忘れなく。

 全レース終了後に閉会式、表彰式という場合も少なくありませんが、残念ながら、入賞者と身内の方しかいない、というところがけっこうあって寂しいですね。速ければイイというものでもありませんが、入賞した身からすると、大勢の人の前で気持ち良く表彰されたいっていうのも正直あるんですけどね。全員対象の抽選会とか持ってきて引っ張る場合もありますけど。

 慣れるまで自家用車は使わない方が良い、というのは帰りの心配です。思いの他、疲労が激しく、体調を崩したり、頭がボーッとしたり、眠くなったり、といったことが出てきた場合の運転はちょっと控えた方がいいですからね。電車の中だって爆睡しているベテランランナーがいっぱいいるんですから。

◆反省
 何でも初めが肝心。あそこんとこでペースが、ちょっとな…とか、十分分析することも大事ですが、それ以上に、楽しめたか、面白かったか、また出ようと思えたか、の方が重要です。もう、コリゴリと思った方も、どこがどうだったのか、しっかり反省すれば次ぎは大丈夫です。


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確かな到達点 フルマラソンへの道
 
 つくば・河口湖・勝田・福知山・篠山等々、参加者が数千人にものぼる大型フルマラソンが幾つかあります。いったい、全国には、フルマラソンを完走できる人がどのくらいいらっしゃるんでしょうね。42.195Kmという距離は、常識的には生身の人間が自分の足で走る距離とは思えません。そんなことに、こんなに大勢の人が本気で取り組んでいるというのも不思議なモノです。

 マラソンというのは、普通の感覚でいうと、人間の限界に挑戦しているような競技と見られることが多いようですね。実際には50Km競歩とか100Kmマラソンとかトライアスロンなんかの方が長い時間やってるんですけど、やっぱり歴史的な部分やテレビ中継なんかの関係でメジャーなんでしょう。更には、人生そのものに喩えられたり、禅の心がどうこう、哲学がどうこう…。全部ひっくるめて、やっばりスゴいんですね、きっと。

 そのスゴいマラソンを、もしかしたら自分もやれるかもしれない…。ランニングを始めて、まがりなりにも継続の体系が整ってくると、なんだかそんな気がしてきちゃいます。まだ、5Kmや10Kmしか走れないんだけど、このままいけば、もしかしたらイケるんじゃないか…と。なかには勘違いしている人もたまにいますけど、大方、こんな感じでフルマラソンへの道は開いて行きます。もちろん、マラソンだけがランニングの王道とういうわけではありませんから、全てが全て、こだわりを持つ必要はありません。ただ、いい加減な動機で走り始めた人達が、ひょんなことで自信と希望を持つようになり、あのスゴいマラソンを完走しちゃうようになるかもしれないっていうのは、けっこうワクワクもんですよ。ダイエットや運動不足に悩んでいたオジさん達なんかが、なぜか哲学しながらフルマラソンを完走してしまうと言う、風が吹けば桶屋が儲かる式の壮大なプロセス。これがイイところなんですね。ダイエットや健康療法ならいろいろな方法があります。哲学したい人は本読んで一人で考えていればいい。他のスポーツなら、もっと技術にこだわって上手くなる方法もあるでしょう。そういんじゃなくて、素質とか運動歴とかでもなくて、走り始めてしまったっということが、この世界へ選ばれた証でもあるのではないかと思います。ここまでガンバッってきた皆さん、あと一歩こちらへ踏み込んでみませんか。


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